人の造りしもの、丹波焼の里を訪ねて。兵庫県篠山市(後編)

「獅子銀」陶の郷店

 「くりの実」は満席だったが、こんなこともあろうかと「陶の郷」にもレストランがあることを用意周到な山田はリサーチ済みである。またフラフラと自転車の旅を続け、「陶の郷」にあるレストラン「獅子銀」に入る。小上がりがあるのが嬉しい。数あるメニューの中から「立杭定食」(1200円税抜)をご注文、そばとご飯が両方セットになっていたのが決め手だ。その中に丹波鶏の唐揚げがあるのだが、ふだん薄味の食事をしている山田から見ても非常に薄味で鶏の味がストレートに分かり好感が持てる。地元産の野菜やお米を使っているらしいが美味しく頂きました、ごちそうさま。

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「立杭定食」 左下の黒いふたの中にはご飯が入っている。食べる前はご飯足りないかな、と思ったがお腹いっぱいになりました、ごちそうさま。

「丹文窯」

 満腹になりすっかり満足しているとそろそろ本日のメインイベント、陶芸体験の時間が近づいて来たので本日お世話になる「丹文窯」へ向かう。「あのー、陶芸体験を予約していた山田ですけど」「どーぞどーぞこちらへ」とエプロンを貸して頂き、あれよあれよと陶芸と言えばこれ、例のグルグル回る機械の前へ。山田は陶芸初体験で,イメージとして学校の教室の様なところで20~30人の生徒さん相手に先生一人が「はーい、みなさん始めますよー、準備いいですかー」みたいな事を勝手に想像していたのだが、ここではほぼマンツーマンで教えてくれた。では、心鎮める間もないままグルグル陶芸体験スタート。

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「丹文窯」 周辺にはこの様な窯元がたくさんあり、それぞれに作風があり、

様々な丹波焼が楽しめる。

 始める前に先生がお手本を見せてくれながら手や指の使い方を教えてくれたのだが、いざ山田が始めてみると出来ない、と言うかやり始めると頭から言われていた事が飛んでしまい、先生から同じ注意を何度も受ける。これが老化かぁと、作っているマグカップと共に山田もへこんでしまいそうである。それでもなんとか先生に大いに手伝ってもらいマグカップらしきものを完成させた。やり切った感がどっと出る。見ていると簡単そうなグルグル陶芸だったがやってみると大違いだった。手も足も出ないまま終わってしまった、これが陶芸初体験の山田の素直な感想だ。

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「山田の造りしもの」 手前真ん中が山田がほぼ先生に手伝ってもらったマグカップ。ちなみに先生はこの道50年、山田はギリまだ産まれてません。

「人の造りしもの」

 陶芸体験も無事こなし、また「陶の郷」に戻ってきた。そう言えば「陶の郷」には何があるのだろう、自転車借りるときに入場料200円払ってるし中を覗いてみることにした。中には丹波焼の作品が、50軒以上の窯元ごとブースに分かれて展示販売されておりとても見やすい。各窯元の特徴みたいなのも掴みやすく、同じ窯元でも作った人が違うのかと思わせる作風の違いがあったりして面白い。陶芸好きな方にはパラダイスになること間違いなし。自転車の旅で気付いたのだが窯元はあちらこちらに点在しており見て回るの大変だな、と思っていたのでここはいいアイデアだと思う。そうそう、陶芸体験でお世話になった「丹文窯」の作品も見ておかねばと見てみれば、草間彌生ばりのなかなかの攻めっぷりの作品が並んでいる。この先駆的な窯元で陶芸体験が出来たことは山田にとって自慢である。

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「陶の郷」 平安時代後期より造られてきた伝統と、更に前に進もうとする人たちの造りしものがここにある。

丹波と言えば」

 丹波と言えば黒豆、黒豆と言えば丹波なのだが、いいのありますよ、お客さん。と言うわけで「丹波立杭 黒豆珈琲」を「陶の郷」の売店で発見、お買い上げ、700円也(税抜き)「サイフォンより紙フィルターの方が美味しく頂けます」とあるので紙フィルターでコーヒーを淹れいつものようにカフェオレを作る。粗目に挽かれたコーヒーに同じく粗目に挽かれた黒豆が1割2割入っていてかすかに黒豆の香りがする。味はまろやかと言うかフルーティーと言うか、山田の好きな味だ。今、このブログを黒豆珈琲を飲みながら書いていると言うか打っているのだが、「今日の山田のブログはフルーティーだな」と思っていたそこのあなた、そんなあなたにはこの「丹波立杭珈琲」をお勧めします。

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丹波立杭 黒豆珈琲」 「粉」しかなっかたが「豆」があっても面白いかも。赤い袋の中のもう一回り小さい袋にコーヒーが入っている。電池は大きさの比較用(ちなみに単三)

 「ただいま」

 今回の体験陶芸で山田の作ったマグカップらしきものが1か月後ぐらいに出来上がるらしい。来月また丹波を訪問し、今回行けなかった兵庫陶芸美術館などにも行ってみようと思う。前回の旅では秋を見つける事は出来なかったが今回秋は確実に近づいていた。そろそろ車中泊に行けそうだ、今度はどこに行こうかと地図を見るのが楽しい毎日が続く。

 最後まで読んで頂いた読者のみなさま、ありがとうございました。また次回、一緒に旅に出られますように、感謝、合掌。

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「今日のいずも君」 寝ているところをパチリ。

 旅日 2020.09.20(日)